本日、2月2日は何の日かご存知でしょうか?
調べてみると交番設置の日、情報セキュリティの日、夫婦の日
色々出てきました。
今日の本題は「世界湿地の日(World Wetlands Day)」です。
世界湿地の日
湿地の保全に関する「ラムサール条約」が1971年2月2日に採択されたことを記念し、世界中の人々に湿地への関心を持ってもらい、その大切さを知ってもらうために1996年にラムサール条約事務局が定めた日です。
ラムサール条約登録とは
1971年2月2日にイランのラムサールという都市で開催された国際会議で採択された、湿地に関する条約のことです。
正式名称は「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」と長い名前となっていて
採択の地にちなみ、一般に「ラムサール条約」と呼ばれています。
条約の目的である湿地の「保全・再生」「ワイズユース(賢明な利用)」「交流・学習(CEPA)」
これら3つがラムサール条約の基盤となる考え方です。
保全・再生:水鳥の生息地としてだけでなく、私たちの生活を支える重要な生態系として、幅広く湿地の保全・再生を呼びかける
ワイズユース(賢明な利用):地域の人々の生業や生活とバランスのとれた保全を進めるため、湿地の生態系を維持しつつそこから得られる恵みを持続的に活用する
交流・学習(CEPA):湿地の保全や賢明な利用のために、交流、能力養成、教育、参加、普及啓発
(CEPA:Communication, Capacity building, Education, Participation and Awareness)を進めること
湿地の現状
湿地は、生物多様性の保全、気候変動の緩和と適応、淡水や食料の提供など人や野生生物にとって欠かせないさまざまなサービスを提供する重要な生態系です。しかし、世界では1970年~2015年の45年の間に湿地の約35%が消失しています。その消失するスピードは世界の森林が消失する割合の3倍もの速さに及び、湿地は急速に失われつつあります。湿地を保全し、回復させるための行動を促すためには、湿地の重要性に関する認識を国内及び世界で高めることが急務となっています。
日本の湿地
そもそも、湿地があることでどのような良いことがあるのでしょうか。
まずは、湿地面積の変化についてみていきましょう。
近年の報告(2000年:国土地理院)によると、北海道の湿地面積は全国の約86%を占め、全国1位となっています。
そして、明治・大正時代から面積が6割減になっていることがわかります。
湿地の恩恵
下記の図は、環境省による湿地が有する生態系サービスの経済価値評価をまとめたものです。
金額的には「水質浄化・窒素吸収」が最も経済的価値があることが分かります。
これだけ見ても生態系サービスとは??という感じだと思います。
環境省で制作している世界湿地の日のインフォグラフィックが分かりやすくまとめているので
こちらを使わせていただきます。
画像ばかりになってしまいましたが、何となくでも湿地のことを知っていただけたでしょうか。
毎年やってくる2月2日「世界湿地の日」を機に、『湿地』について考える人が増えていくと嬉しいです。